2015年12月11日金曜日

smc PENTAX-D FA Macro 100mm F2.8 WR レビュー

これまではマクロレンズの使い勝手の良さに気付かずに、マクロレンズを買うという選択肢を除外してレンズを買ってきたんだけど、ある日、
「そうか、僕はこういう写真も撮りたかったのだ!」
と気付いて購入したレンズ。





前回HD PENTAX-DA 15mm F4 AL Limitedのレビューでも書いたけど、やはり単焦点って贅沢だ。ひとつの画角(特に広角とか、望遠とか)だけだから、存分に画質を出せる設計だ。
しかも、この100㎜はマクロレンズ。結構な望遠なのに最短撮影距離は30cmなので、絞りを開放にして本気で被写体によれば、その焦点深度はかなり浅くなる。
下の写真はまだそれほど近づいて撮っているわけではないが、それでもその焦点深度の浅さが分かると思う。

マクロレンズとして一番極端な撮り方をすると(絞りを開放にして、最短撮影距離で撮る)、下の腕時計のような撮例になる。ほとんど1㎜程度の焦点深度しかないのが分かるだろう。
だから、1枚目のアヤメの写真のように本気でマクロ撮影に挑戦する時は、f値を16とかそれぐらい大きくする方が良いと思います。


やはりマクロレンズを買ったからには植物にぐっと近づきたい。
その近接撮影での描写力は、マクロレンズ以外と比べると飛び抜ける。
その色のり、美しいボケ味、光の輝きなど、普通のレンズでは味わえなかった描写に息をのむ。これは本当に買って良かったと思えるレンズだ。
下の写真を見て分かる通り、ピントの合っているところは開放でも実にしゃっきりとしており、それ以外は美しくぼける。






 レンズの品質感だが、ネットなどの写真ではその品質が分からない。アルミ削り出しのFAレンズ。
実物は、すべらかな手触りで真っ黒なレンズ。カメラに付けたまま夜な夜な撫でまわしたいほどの高級感だ。僕はあまりレンズフードを付けるのは好きではないんだけど、このレンズだけは特別だ。レンズフードを付けた姿は圧倒的に格好良い。しかも小さくて軽い。たったの340gだ。一眼レフのように大きなカメラを持つと、レンズがデカくない・重くないというのは、絶対的に正義だと思う。デカくて重いレンズは、車で出かけるのでない限り、その確固たる理由が無ければ持ち出しをしなくなってくるからだ。
その点、このレンズは旅行などに持ち出す順位として2番目か3番目にランクインしている。こういう特殊なレンズの割には大したもんです。
ちなみに1番目はその使い勝手と描写力からして、やはりHD PENTAX-DA 20-40mm F2.8-4 ED Limited DC WRである。

個人的にこのレンズがちょっと格好良くない点として、単焦点のくせにピントが近い場所では鏡胴が倍近い長さまで伸びるのだ。そのビヨーーンと伸びた姿をこのレンズフードは巧みに隠してはくれるのだけど。


せっかくなのでもう一つ短所を言うと、とにかくピント合わせの時の音がうるさい。HD PENTAX-DA 55-300mm F4-5.8 ED WRの音が大きいと思ったけどそれ以上だ。ギョエー――!!という感じの音。しかも行って帰るまでピントを探すことも多いので、探し始めるとしばらくの長い間ギョエーー!ギョエーー!っと鳴いている。静かなところでは、本気で周りの人に見られる。いや、うるさくて睨まれているのかもしれない。気の小さな僕は、MFに切り替えてしまったほどだ。

まあその短所を差し引いても、このレンズの写りの素晴らしさは何物にも代えがたい。また、結構な望遠の割には、近距離でも合焦するので、人を屋内で写すとしても使いにくさはない(もちろん、室内だと結構なアップでは写るのだがw)。ここらがHD PENTAX-DA 55-300mm F4-5.8 ED WRとは違うところなのだ。


このレンズ、もう一つお勧めなのがポートレートレンズとして。
背景の美しいボケ味はもちろんのこと、ピントが合っているモデルのしゃっきりとした感じは初めて使った時には驚いた。その背景ボケと人物しゃっきりとの差が、被写体を浮かび上がらせるような効果を生むのだ。




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ちなみに、ランキングでの題名は、「どうして、ペンタのレンズは凄い写真が撮れるのか?」です。
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